2006/10/07

翌朝(厄日の続き)

悪夢と妙な気配で、夜中に何度か目が覚めてしまったので寝覚めが悪い。
朝だ。
ヤツは恐らくそこに居る。はずだ。
あえて確認せずオフィスに向かう。
オフィスに到着すると、とんでもない事になっていた。

オーマイガッ!
雨漏りじゃないか!
今週、東京は嫌になるほど激しく雨が降っていた。
おかげでバイクにも乗れなかったのだが、これは何だ!?
俺は雨を疑う前に、上に一人で住む大家の婆さんの安否が気になった。
「もしや風呂場で?・・・」
原因はどうあれ俺のオフィスは水浸しなので、すぐにビル管理会社に来てもらうことに。
管理会社の生瀬勝久似の彼は来るなり、「うわ〜、こりゃヒドいな・・・なんとかしなきゃ」
と、アタフタしている。
俺は外に出る用事があったので生瀬似の彼に「なんとかしといて」と任せて出掛けた。
外はもの凄い台風だ。
今日は某レコード会社に取材だったので、俺は撮影機材一式とICレコーダーを持って出掛けた。
撮影中に、ふと家に残して来たヤツの事が頭を過る。
仕事は無事に終わり、赤坂のキャピトル東急でお茶をする。
ここの1Fにあるコーヒーハウス、ORIGAMIのドイツ風パンケーキ(アップル)は俺の大好物だ。
食ってみろ、美味いから。
お茶をしながらバケツ野郎に電話する。
俺:「良い台風だ、メシ食いに行かないか?」
バケツ:「コンビニの蕎麦を買ったけど、行く」
俺:「じゃあ後で」
バケツ:「どこか店探して、ロドさんにも電話しとく」
という事でバケツ野郎がネットで探した赤坂のもつ福まで赤坂見附から歩いて向かう。
飲みながらもヤツの事が気になってしょうがない。
この店の名物っぽい巨大なレバカツを食いながら「ところであんた方、蜚蠊は好きか?というか平気か?」と尋ねてみた。
大のオトナが二人とも口を揃えて「無理、苦手、恐怖」と即答しやがった。
そのうち一人は自衛隊あがりのくせに、だ。
情けない、役立たず・・・。
メシを食いながら現状を説明し、我が家の床にあるコップの中に幽閉されたヤツを、どう処理するかを議論した。

メシが終わり、3人でコンビニに今夜のミッションに必要な武器を調達しにいく。
要するに作戦は図の通りだ。

しかし入念に厚手ゴム手袋及びゴキジェットも調達する。
滑り込ませる硬質な板状のモノとして<下敷き>が候補に上がったのだが、売っていない。
仕方が無いので諦め、一旦オフィスに戻る事にした。
戻るタクシーの中で思い出した。
そういえば、雨漏りどうなったかな?

オフィスの着くと、生瀬似の彼が施したソリューションがそこにあった。

おい、ふざけんなよ、
直ってねーし、周りビシャビシャじゃんかよ!

棚田式農法かホストクラブのシャンパンタワーのように見えるこの装置が最善の策だったのだろうか?

丑三つ時、俺が考えたゴキ退治の策にも不安を覚えつつ帰路につく・・・。

つづく

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